特定秘密保護法案に反対する 浅田彰(京都造形芸術大学教授)

特定秘密保護法案が問題だらけで、ただちに廃案にすべきものであることは、多くの専門家が指摘し、より多くの国民が感じている通りです。

 

ここではこの問題を世界的な視野で考えてみましょう。

 

2013年の最大のニュースのひとつはスノーデン事件でした。

アメリカ国家安全保障局(NSA)の契約職員だったエドワード・スノーデンは、NSAをはじめとするアメリカの諜報機関がインターネットなどでのコミュニケーションを世界的規模で傍受していたこと――秘密を秘密裡に盗聴していたことを曝露した。

世界的規模で自由な情報交換を可能にするインターネットが、同時に世界的規模での超監視社会を招来しうる、いや現にそうなりつつあるということを、具体的な形で明らかにしたのです。

 

この問題に対する日本の反応は異様に鈍いものでしたが、世界の多くの国々は敏感に反応しました。

ナチスや旧社会主義の体制下で秘密警察による盗聴に苦しんだドイツが、強い拒否反応を示したのは、その好例です。

2013年というのは、世界の人々が世界的な秘密盗聴・監視社会の問題を強く意識し、それに対する反対の声を上げ始めた年だと言っていいでしょう(もちろんこの問題は以前から論じられていたとはいえ)。

 

そのような時に、「政府が秘密指定する情報を漏らした者は官民を問わず厳罰に処すが、何を秘密指定するかは秘密だ」というカフカ的不条理を帯びた法案が国会で強行採決されようとしている。悪い冗談としか思えません。

つ いでに言えば、この法案は、日本政府が同様な秘密保護体制をもつ国(さしずめアメリカ)の政府に情報を流す――つまり世界的な盗聴・監視のお先棒を担ぐこ とを可能にするものでもあります(こうした規定がなかったので、民主党政権はアメリカからの情報提供要請に応じなかったことがありますが、この法案ができ ればそういう情報提供を秘密裡に行なうことも合法化されるのです)。

 

こうした観点からみても、特定秘密保護法案がただちに廃案にすべきものであ

ることは明らかです。それを国会で強行採決するなら、安倍政権は、右翼的法案の強行採決を連発して国民の総スカンを食い選挙に負けて退陣した前回の 安倍政権と同じ道を歩むことになるでしょう。

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岩井俊二(映画監督)



人には誰しも人として譲れない『まごころ』というものがあるはず。


それはどんな立場の人の心にも等しくあると信じたい。

 


信藤三雄(アートディレクター/映像ディレクター)
「要するに、お上の意向に添えない輩はウルサイから簡単に
しょっぴけて、自分達の隠し箏もばれずに出来て、、、そんな、とんでもない
天下の悪法を許す訳にはいきません」


高橋靖子(スタイリスト)

私には二人の父がいた。

終戦の日、玉音放送のあと,生みの父は「戦争は終わった!」と叫んで、
家の外に飛び出した。
外は真っ青な夏空の下に、ひまわりが群れをなして咲いていた,と私に語った。
育ての父は,自分が信じきっていた事と正反対の事実を受け入れる事が出来ず、
その日から3年間、毎日釣りに出て,釣り竿の先をみつめた,と私に語った。

知らされる事はウソだと、うすうす分かっていた父と、
知らされる事は真実だと、信じきっていた父。

歴史は繰り返す。悪夢をよみがえらせてはならない。
私はシンプルなアンテナを全開にして、取り返せない未来の時間を壊す悪法を
阻止したい。


松尾貴史(俳優)
「必要かどうか以前に、統治機構が国民の権利に制約を与える法律を作るにあたっては、
慎重の上にも慎重に進めなければならないはずですが、出来損ないだからこその、
余りの拙速さ、杜撰さ、乱暴さが、現象として出ているのだと思います」


三輪眞弘(作曲家/情報科学芸術大学院大学教授)
「ずいぶん歳をとるまで、ぼくは日本がなぜ正気の沙汰とは思えないような戦争を
決断したのか理解できなかった。特に戦争中の様々な記録映像などを観るにつけ、
政治家や軍人のみならず普通の日本人までもが当時、狂気に陥っていたとようにしか
見えなかった。しかし今、なるほど「このようにして」事が進んでいったのかと
肌で感じている。今回の秘密保護法案が可決されたからといって、当分は今の世代の
生活が大きく変化することなどないだろう。しかし、この法案は間違いなく世代を超えて
時限爆弾のようにいつかその効力を炸裂させるに違いない。それはぼくの孫の世代か、
いや、思っているよりもずっと近い未来なのかもしれない。なぜなら、ぼくらはいつも
戦中か戦前にしか生きたことがなかったのだから。信じたくもないが、そうでなかった
ためしが一度もなかったのだから」


森達也(作家/映画監督/明治大学特任教授)
「安倍政権が参考にしているというアメリカ国家安全保障会議(NSC)を保持する
アメリカと日本を比較してみた。 もう一度書くが、アメリカは問題だらけの国だ。
粗野で臆病なのに自信過剰で腕力ばかりが強い。でもジャーナリズムと言論の自由と
情報公開については筋を通 す。最後の一線は絶対に譲らない。
ポスト911が典型だが、アメリカも日本と同様に集団化しやすい国だ(ただしその理由と
メカニズムは日本とまったく違う)。でもアメリカは復元する。ジャーナリズムと国民の
知る権利への意識があるからだ。日本は復元しない。行ったら行きっぱなしなのだ」

※ダイアモンドオンライン「国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要」より本人許諾の上、抜粋
 http://diamond.jp/articles/-/43483

 


安田登(能楽師)
「秘すれば花」と世阿弥がいうように、秘すれば秘すれほど、それは花のように
顕れてしまいます。法律によって取り締まるからこそ花のように顕れてしまうこ
とを、またまた取り締まる。しかも重い罰という脅し付きで。それは「花」の存
在自体を許さないということです。日本から芸術がなくなるということです。

参議院議員一覧
選挙区、比例代表別。
参議院議員一覧50音順.pdf
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参議院国家安全保障に関する特別委員会委員名簿
特別委員会委員名簿.pdf
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